書評・感想ブログ。
読書関連のコメント、トラックバック、相互リンクは大歓迎です。
<< March 2020 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

<< 乳と卵 / 川上未映子 (文藝春秋) | main | かたみ歌 / 朱川湊人 (新潮社) >>
風が強く吹いている / 三浦しをん (新潮社)
この本を購入したのは2年も前のことになります。
「うわぁー分厚い」「しかも駅伝だもんなぁ、走るの嫌だなぁ」という理由で、積まれていた本書。かわいそうに。
今回、ついに読まなければならなくなり、重い腰を立ち上げ、そして2日も経たぬうちに、箱根の山を上りきり、下ってしまった。

破格の家賃と賄い付きのボロアパート竹青荘。
個性的な面々と賄いを作る清瀬ハイジ、清瀬に誘われた走(かける)。
住人が十人になったところで、清瀬の策略があきらかになる。
「みんなで、頂点を目指そう」

走る10人の面々が素敵です。十人もいるのに、他校のキャラまで覚えてしまう。
漫画ではないのに10人が素敵に描き分けられている。素敵です。
わたしは黒人ムサと過疎の村出身の神童の会話がとても好きです。
走ったことのない王子、ニコチン中毒のニコチャン。全員素敵。
そして、走と清瀬のなんともいえない関係。
読みながら何回も唸る。「しをんさんにしかかけないよ!これ!」
ピンポンとスラムダンクのような。
でも漫画を小説版にしたところで、この疾走感は生まれてこないはずです。

最後、走をずっと主軸に描かれていたお話が、走り出す各区間の脇役たちへとスポットが変わります。
それまでなんとなく主人公でなかったはずの各人が輝きだして、さらに寛政大学への思いが募ってしまうのです。
できれば、最後まで走りぬかせてあげたい!
と、手に汗を握ってよれよれになったページをめくり続けてしまいます。

これは、来年の箱根駅伝は絶対に観なければ!と読み終えて思うと同時に、わたしも淡々と走れたらどんなに素敵だったでしょう。と思わずにはいられません。

(508p)
スポンサーサイト
COMMENT









Trackback URL
トラックバック機能は終了しました。
TRACKBACK