書評・感想ブログ。
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君がいない夜のごはん / 穂村弘 (NHK出版)
 賞味期限について、夫婦間で何度も争いが繰り広げられている。
 日付で明確に表示されている場合はいい。賞味期限を気にする夫は食べなければいいし、無頓着なわたしは匂いを嗅ぎながら食べればいいのだ。
 しかし、日付が明確にされていないものは頭を悩ませる。
 例えば、カレー。3日目に突入したものを夫は食べようとしない。仕方なくわたしが朝食と昼食に胃に収める努力をする。
 例えば、しなびた野菜。野菜室でどんなに姿に変化していようが、夫は知らない。豚汁にでもして姿を分からなくしてしまえば、自動的に胃に放り込まれる。

 と、本書の「賞味期限」のエッセイを読んで思った。
 穂村さんのいうように、賞味期限を迎えた途端、さっと色が変わってしまったら一大事である。しかし、便利だ。腹をくだすことはなくなる。ううん、悩むな。

 芽吹きそうなじゃがいもの芽をこそげとり、ポトフを作っているときに、ふと思う。毒入りスープを作っている魔女みたいだな……と。


 著者と「ショコラティエとの戦い」も面白い。
 昨今のファッション用語にも通ずるものがある。いつの間にか、ズボンとスカートとジーパンとトレーナーが消えていた。
 「あ、ああそうか、パンツっていうんだ」とショッピングサイトで検索にかけると、今度はお目当てのものではないパンツが多々ヒットする。どうすればいいんだ。何が死語で何が新語なのかわからない。怖いから何も喋れなくなる。わたしも穂村さんのように、寝る前に布団の中で「パンツ、ボトムス」と繰り返し唱えないといけないのかもしれない。
 気がつけば、デザートのことは「スイーツ」というようになったし、ショートパスタも自己主張をはじめ何やら名称が馴染み始めた。流行の最先端を追い続けるのは大変だろう。しかし、最先端を追い続けることがステータスではなく失笑の対象にもなっているので、少しだけ安堵している今日この頃だ。

 タイトルが「君がいない夜のごはん」というものなので、ロマンチックだなあと思い読み始めたが、いつもと変わらない少し情けない昭和のおじさんが書いているエッセイでほっとした。
 そうか、カリフラワーが先だったのか……といらぬ納得をした。わたしはブロッコリーが白くなったんだと思っていた。

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