書評・感想ブログ。
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星間商事株式会社社史編纂室 / 三浦 しをん (筑摩書房)
「腐女子」という言葉が、世に広まってしまって肩身の狭い思いをしている中の1人です。
執事にキャッキャしているのも腐女子、マンガが好きな女はとりあえず腐女子、と世間では認定されているのですが、声を大にして訴えたい。 違うぞ!!!
そして、この本をそっと差し出してやる。
どっちかというと、本などでも、題材にして欲しくないのですが、同志の三浦しをんさんが題材にして「腐女子」を描いてくれるならば構いません。

川田幸代。29歳。独身。腐女子。
同人誌を作るだけの時間を保持しつつ、仕事ができればいいと思っていたら、会社でも存在意義を問われている社史編纂室へ左遷されてしまった。
60年という区切りの年を過ぎても発行されなかった社史。
しかし、仕事に携わるうちに、社内の歴史には語られていない真実があることを知り…!?
ほかにも、腐女子同士の友情、恋愛、結婚など、盛りだくさん!

腐女子であるわたしにとって恐ろしいことは、「一般人の好奇の目にさらされること」「同志がいなくなること」「誰にも受け入れてもらえないこと」の3点です。
なので、恋人にもカミングアウトせずにいる、というのは分からなくもない。
結婚などを機に、腐女子であることを無理やりやめてしまいたくなる気持ちも分からなくもない。
だから、幸代にも幸代の友人にも同情できる。っていうか、みんな一緒なんだね……!

生活の中心は、同人誌の作成。と言い切る素敵なOL幸代ですが、社史編纂にあたり、会社の大きな謎に迫ります。
そして、迫るさなか、すっとぼけた課長の愉快な小説がはさまり、また幸代が書いている同人誌のBL小説がはさまります。(しかも商社もの)
小説の中に小説がでてくるという、2度美味しいような内容になっています。

出てくるキャラクターも、みんな個性的で憎めない人ばかりで、とても心地いい読後感。
しをんさんの小説の原点のようなお話でした。

(293p)
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