書評・感想ブログ。
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ちょんまげぷりん / 白鳥希美 (小学館)
わたしは、タイムスリップものが大好きだ。
そして、タイムスリップと恋愛が交錯するお話はさらに好きだ。
なにせそこには、「好きになっちゃいけない」という葛藤が生じるのだ!

少女マンガでタイムスリップといえば、女子高生が戦国時代や平安時代などに飛ばされるものが多いが、このお話は、現代へやってきた侍が主人公である。
しかもこの侍、スイーツを作る腕前があるのだ。
侍姿でスイーツを作るというミスマッチ感がたまらず、読み進めた。


ひろ子と安兵衛が互いに必要とし合っているのに、大人なので素直に伝え合わない部分もよかった。
学生が主人公だと恋愛に「我慢」とか「伝えない」という選択肢がないのでつまらないが、
このお話では、主人公のひろ子の設定が未亡人だったので、とても面白かった。
番外編の友也(ひろ子の息子)と安兵衛のやりとりも可愛くて好きだ。
そして、この作品が映画化していることをさっき知り、驚いた。
キャスティングがまたぴったりなのだ!
スイーツがキラキラしていて、安兵衛の頭は伸びかけのちょんまげで、とても面白そうである。


「ぽちめん」は、情けない幼馴染に彼女ができて、嫉妬するしっかりものの女の子のお話。
嫉妬感まるだしになったあたりまではふつうの少女マンガだったのだが、その後の展開にびっくり。
この展開を、こんな風にギャグにしていいのかどうか、はなはだ疑問である。
ちょんまげぷりんの絵柄は読めたけど、この「ぽちめん」の絵柄は読みにくかった……。
まだ固定されてないのかな…?


うってかわって、「宇宙色のナミダ」はシリアスなお話。
少女マンガ好きは、幼馴染のお兄ちゃんと思い出の石という設定に弱いのだ!
「石」というアイテムに、ものすっっっごく弱いのだ!
(幻の銀水晶しかり、星のかけらもしかり。)
はじめての彼氏を紹介するくだりなどもとてもニヤニヤするイベントである。


線の太さが単一でわたしは苦手な絵柄なのだが、かわいく楽しく読める読みきり作品集だった。


【収録作品】
ちょんまげぷりん
ちょんまげぷりん番外編
ぽちめん
宇宙色のナミダ

(全1巻)


(映画化)
ちょんまげプリンオフィシャルサイト





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リストラホスト / 櫻井リヤ (集英社)
少女漫画でギャグマンガというものは、数が少ない。
ゆえに「このジャンルで勝負をすれば、漫画家になれるかもしれない」と考えたことがある。(素直に言えば、今でも思っている。)
しかし、考えてしまうのだ。
果たして、キラキラした絵柄を鍛錬しているわたしにギャグ絵が描けるのか、と。

ギャグ漫画で重要なのは、いかに汚い絵が描けるか、だとわたしは思っている。
美少女や美少年ばかり書いていたい少女漫画家志望にとって、鬼門だ。
よって、かわいくない絵柄も難なく描ける少女漫画家は限られてくるように思う。
岡田あーみん、さくらももこ、茶畑るり、にざかな、と集英社で連載を持っていた作家しか挙がらない乏しい読書歴が悔しい。

そして、「仮スマ」の作者・櫻井リヤもまた、数少ない非イケメンが描ける少女漫画家である。
(そして、この人もまた集英社である。)

会社をリストラされた老け顔の34歳・落合が、ホストとして奮闘するギャグ漫画だ。
デブで老け顔でリストラという三重苦を背負った生真面目な青年が、
キラキラしたイケメンホストに囲まれるというギャップで進んでいく。
「仮スマ」を読んだことがある方はすでにお気づきだろうが、「仮スマ」と中身は変わらない。
サクにも通ずるものがある落合は、やはり憎めない不細工キャラで、このキャラクターを生かしたオチが多い。
このペースに作者自身が飽きてしまわないな、と感嘆するほど、同じペースで1冊が終わる。
新喜劇のように「いつもと同じオチ」というのは大切なのかもしれないが。

少女漫画でのギャグはむずかしい。
下ネタに走らず、社会風刺もせずに、多種多様なタッチで絵を書き分け、きちんと笑いを取らなくてはならない。
そして、単行本になるまでに数年を要してしまうことも少なくないのが現状だ。
あまり陽のあたらないジャンルだが、わたしはそんな少女漫画のギャグが大好きだ。

(全1巻) 
世界を敵に回しても / 斉藤倫 (集英社)

先生に恋をする少女マンガと同様に苦手な設定がある。
兄弟に恋をする少女マンガだ。
わたしには弟がいるので、あまりにも生々しいから、である。
そして、物語が窮屈で、世界が塞がれていて、とても息苦しい感じがする。
登場人物たちは苦しそうだし、終わりはほの暗さしか見えず、ハッピーエンドは程遠い。
それでも尚、少女漫画家たちはなぜ、近親相姦をテーマに純愛を書こうとするのか。

さて、そんな理由で読めない近親相姦マンガだが、
今回手にした少女マンガはまさにそんなお話だったのである。

母が再婚し、突然、兄ができた主人公。(う、うらやましい!!!)
しかしこの義兄、とても頼りない。世話が焼ける。飼っている鳥にしか執着しない。
それでも義兄と関わってゆくうちに、義兄に惹かれてゆく主人公。
ところがこの義兄、どうやら義姉と恋仲にあったらしい…。

母の再婚相手というのが、3度目の結婚というややこしい男なのである。
義兄は2人めの奥さんとの子どもで、義姉は1人めの奥さんの子どもだ。
とりあえず、「世界を敵に回す」ような関係らしいので、近親相姦少女マンガという部類にしておく。

どろどろと鬱蒼とした恋愛世界なのに、絵柄がすっきりとかわいいので、
ついうっかり「ハチクロ」を読んでいるような気分になってしまった。
絵柄のおかげで、冒頭にあげた、ほの暗さや閉塞感が感じられず、わりと楽しく読めた。
絵にだまされた感はあるが、嫌な気分ではない。

そして、本編もさることながら、巻末収録の読みきりが面白かった。
「海藻研究同好会」を舞台に、海藻オタクの中学生男女を描いた「うずまきチャージ」が個人的にとても好きだ。
わたしは文化部を舞台に繰り広げられる少女マンガに弱いらしい。(運動音痴のコンプレックスか?)
奇抜な部でなしくずしに恋愛がおこなわれるわけでないのでさらによかった。
海藻の標本ってちょっと面白そうだ。

「妄毒スコール」の意地悪すぎる男の子もとてもよかった。
あんな辛辣なイジメ方は、「愛情の裏返しの意地悪をされたい」という願望に火はつかないが、
なんだかとてもクセになるお話だった。
連載で読んでみたかったなあ。こんな意地悪なイヤな男の子。

【収録作品】
特別なコト
妄毒スコール
うずまきチャージ



(全4巻)

ストロボ・エッジ / 咲坂伊緒 (集英社)
恋愛漫画とは何か、と考えてみる。

・相手を好きになる
・好きになる気持ちが募り、告白を試みる
・伝わってハッピーエンド

(おまけ。女の子は平凡、男の子はイケメンでなくてはならない。)

少女漫画家に憧れていた頃、
この3つを押さえて32p以内で目新しい漫画を書くということが、とても難しかった。

存在する恋愛漫画の多くがこの3つのポイントを押さえているはずなのに、
なぜ毎回毎回、こうも胸がときめくのか。
謎である。


「ストロボ・エッジ」は、平凡女子・仁菜子がイケメン高校生・蓮に恋をするところから始まる。
アイドルに焦がれるように蓮のことが好きだった仁菜子だが、次第に恋愛に変わってゆく。
仁菜子の中で、蓮への気持ちが募ってゆく瞬間が丁寧に描かれていて、
気がつけば、読んでいるわたしも蓮の虜になっていた。
(大袈裟な表現じゃなくて、マジですよ。)
作中、「好き が 積もる」と表現されていて、ひらひらと花びらのように積もってゆく、ふわふわした気持ちを想像したら、さらにきゅんとした。

しかし、イケメン高校生・蓮にはモデルをしている年上彼女・麻由香がいる。
麻由香に対して、「いいなあ」と憧れることはあっても、「蓮を奪う」という発想には至らず、話は進む。
仁菜子は、蓮への気持ちを重ねてゆくだけ。
女の子が肉食系でないと少女漫画は進んでいかないと思っていたが、「好きでいるだけ」の恋愛漫画もありなのではないか、と思った。
その辺は、仁菜子に想いを寄せる安堂が色々と茶々を入れるので面白かった。

このお話も少女漫画なので、当然ながら、蓮と麻由香は破局する。
仁菜子視点で描かれる世界の、蓮と麻由香の破局は、読者的には「しめしめ」といいたい所のはずだが、この世界ではそうではなかった。
彼氏より仕事を選んでいた麻由香の心の変化、変化を認めないようにしていた蓮。
「チャンスだぜ!仁菜子!」とは思えず、しんみりと読み進めてしまう。
大人の世界では、仕事と恋人、どちらが大切か、という選択が多々ある。彼氏の約束よりも、仕事を優先してしまうことも多々ある。それが積み重なって、気がつけば、自分が違うところに立っていた、なんてこともよくある。人間は成長し続けているから仕方ない。
少女漫画のはずなのに、妙にリアルで切なくなった。
少女漫画で使用される「モデル」という職業は、その女の子が「カワイイ」ということを強調するためだけにあると思っていたのに……。

終盤は、仁菜子と蓮がくっつきそうでくっつかないのを、クラスメイトの気分で楽しんだ。
ここまでくると、仁菜子に恋をして変わったチャラ男・安堂がどうフラれるか、が最大のポイントだ。
(わたしは、フラれる男キャラが好物である。)
安堂は恋愛にトラウマがあり、蓮の親友だったけれど元カノのせいで蓮とも友だちでいられなくなり、仁菜子に恋をして変わろう!と決心したけれども、またもや蓮に負ける、という、イケメンなのに残念過ぎる役回り。
これは、「美男ですね。」のシヌよりもかわいそうかもしれない。
なんべんも「こいつと付き合ってみれば?」と仁菜子に言ってやりたかったが、仁菜子はふらふらしない女だった。
そんなこと助言しつつも、主人公がぐらつくタイプだったら「このビッチめ!」と思いながらページを捲るくせに…ね。

妙に現実味のある嫌なキャラクターがいないけれど、
キャラクターたちはきちんと地に足が着いていて、非現実な夢物語でもなくって、
読んでいて嫌な気分になることがなかったのが、本当にすごいと思う。


勢いでレンタルした漫画で、なんの予備知識もなく、絵柄が読みやすそうだったから借りてきたものの、物凄くハマってしまって、1週間のレンタル期間で3回は読み返してしまった。
手元に置いておきたいので、そのうち、購入するかもしれない。
今現在、「アオハライド」という漫画を連載中で、既刊がまだ2巻。
購入しようか検討中だが、これだけハマってしまった作品の後だと、読むのが辛い。

最近、色んな漫画を読んでいて思うのだが、自分の好みが変わった。
今までだったら、蓮はわたしのタイプじゃなくって、こんなにハマって読まなかったと思う。
黒髪で理数系の男子に目覚めてからというもの、少女漫画が楽しい。
スーパー戦隊でいうと青みたいなタイプ。
少女漫画家はこのタイプに弱いのだろうか。
今度から、少女漫画におけるイケメンの定義にも着目して読んでいこうと思う。

(全10巻) 


まんが好きさんに50冊の属性質問
[終了した] [恋] [制服]
林檎でダイエット / 佐々木倫子 (白泉社)
目下、就職浪人中である雁子の趣味は園芸。
そして妹の鴫子は、大学生でしっかり者。
雁子には、怯えているものがある。
怯えすぎて、神経が研ぎ澄まされてしまうほどに。
その正体とは……!?

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『動物のお医者さん』で佐々木倫子さんにドハマリしたものの、
ほかの作品があまり売っていなくて(ブックオフで買おうとするからいけないんだが。)
なかなか読めなかったのですが、ついに!見つけました!
『林檎でダイエット』!1988年刊!(持ってるのは93年に増刷されたものだけど。)

色が日焼けてしまって変わっているんですが、
人物が着ている服装が、意外に古い感じがしなくって驚きます。
時代は繰り返すってこういうことなのかな?
雁子と鴫子が去年の夏に流行ったようなワンピースを着ていたりして不思議です。

自称美人姉妹が、恋愛の真似事(?)をしたり、犯人探しをしたりする連作短編です。

佐々木さんのお話は、変な勘違いが多くて好きです。
たとえば、表題作の「林檎でダイエット」では、
「恋をすれば痩せる。でも好きな人がいない。なら、恋を無理やりしてみよう」
と立ち上がり、果物や(林檎を売っている)のお兄さんに恋をしようとするのですが、
何がどうなったのか、果物やのお兄さんは鴫子と雁子を恋人を取り合っているライバル同士と勘違いしてしまいます。

特にこれ!といった大きな展開や事件はないのに、
小さな勘違いや疑念が、妙なおかしみを生んでいる、という佐々木さんの作風は、どの作品にも根付いていて、こちらの期待を裏切りません。
こういう小さな勘違いで、奔走してしまう人生って面白いだろうなあ!

この自称美人姉妹が、たまにやっている「美人姉妹ごっこ」が面白いです。
女兄弟も楽しそうだね!

(全1巻)